発行が平成29年なので積み立てNISAが登場する前のちょっと古い本になるが、フィナンシャルプランナーの著者が色々な制度を利用してみた体験談を本にしたものである。色々な制度について紹介されている。過去の投資の失敗経験から資産のほとんどを預貯金に回しているとのこと。投資を促す動きが出ているなか?で貯金に回している人の体験談として参考になった。
ふるさと納税
詳しくは公式ホームページなどで説明されているが、簡単にいうと実質2000円の負担で全国各地の特産品が返礼品としてもらえる制度である。
著者の選定した自治体…富田林市、河内長野市、泉佐野市、島本町
成功、失敗それぞれ紹介されていた。
奈良県天川村は返礼品はなく、ファンクラブがあるらしい。
品切れに注意をということと、綺麗事として返礼品に惑わされずに応援したい自治体に寄付をしようと書かれていた。
信金の定期預金
大阪商工信用金庫のウィンターキャンペーン金利0.45%(大手銀行は0.01%らしい)
大阪厚生信用金庫キャンペーン0.5%
信用金庫は非営利法人で会員・組合員の出資による共同組織である信用金庫や信用組合は地域内の会員・組合員、ひいては地域発展が目的となっている。
しかし、ほとんどのケースとしては新たなご資金縛りがあるらしく新規で資金を用意する必要があるとのこと。
JAバンク
出資金 毎年2.5%見込める。金利ではなく配当金として支払われる。
知る人ぞ知る制度。貯金保険制度の対象となるらしい。
※信用金庫の出資金制度は預金保険制度や貯金保険制度の対象外。
証券会社のプレゼントキャンペーン
口座開設時や対象商品購入時の特典として商品券や現金がもらえる。
友人・家族紹介キャンペーンもある。
対象商品購入キャンペーンは証券会社が買って欲しい商品なので手数料が割高らしい。
株主優待
吉野家、ヴィアホールディングス、東建コーポレーション、ビックカメラ
ミニストップ、キタムラ、テアトル など
株主になれるのは約定日含めて4営業日後
権利確定日までに株主になる必要がある。
ideco(個人型確定拠出年金)
60歳までおろせない。
運用管理機関は手数料で選ぶ。
筆者の運用商品のポートフォリオが紹介されている。
国内株式、国内債券、外国株式、外国債券、国内不動産、海外不動産、コモディティ
インデックス型、アクティブ型
拠出時…全額所得控除
運用時…運用収益に税金がかからない
給付時…65歳未満年間70万円まで、65歳以上年間120万円まで非課税
NISA(少額投資非課税制度)
売却益が非課税になる。年間投資額120万円まで、非課税期間は5年間
ほかの口座と損益通算できないので注意。
非課税枠は繰り越すことができない。
筆者はIPO投資のためにNISA口座を使っているとのこと。
分配金型投資信託については、分配金が元本払戻金で自分のお金が戻ってきているだけの可能性もある。ファンドが値下がり、十分な値上がりが得られない場合には元本部分を取り崩して支払われることになる。
損益通算、非課税枠を再利用できない、繰り越せないなど、落とし穴がいくつかあり、注意が必要とのこと。
事例も多く、体験したからこそわかる知る人ぞ知る内容が書かれていて大変勉強になった。
コメント